観察するポイントはここに書ききれるものではありませんが、特にこの点には気を付けてください。 <元気> 走り回り方、喜び方、顔の表情、不安そうにしていないか <お水> 飲み方、お水を飲む量(多い・少ない)など <食欲> 食べかた、飲み込み方、食事をあげた時の喜び方、食べ物に対する興味のもちかた <尿> 尿の色・匂い・回数、ちゃんと出ているか、粗相をしていないか、おしっこをしたそうだが出ていないなど <便> 回数・形・臭い・色、異物の混入、寄生虫の混入など <呼吸> 苦しくないか、咳をしていないか、お腹を動かして呼吸をしていないか、可視粘膜(唇、歯茎など)・舌の色が悪くないか<通常はピンク> <嘔吐> 食後どのくらいの時間で吐いたのか(直後、食後何時間後か)、吐物の状態(消化・未消化・色・異物の混入)、吐いた後元気があるか・ないか、 <痛み> 痛みの有無、どこが痛いのか?、触ったら痛がるのか、痛みを見つけて時間の経過とともに痛みの増減について、うずくまって動けないかどうか、 <歩き方> どこかをかばって歩いていないか?、4本の足でしっかり歩けているか?歩行開始直後の跛行なのか、長時間歩いた後の跛行なのか?急性の跛行なのか、慢性の跛行なのか?(跛行:びっこをひくこと) <発作> 初めて発作はいつ起きたのか、どのような時、どれぐらい継続したか、意識があるのか、発作の後の様子について、など <痒み> 初めて痒くなったのは生後どのぐらいか、痒みの場所、ノミなどの有無、季節性(季節によって痒みが変わるのか)、特定の食べ物を食べた後なのか <できもの> いつからそこにあるのか、本人は気にしているのか、どんどん大きくなっているのか、表面の状態(出血の有無など)、 <お耳> ふんだん異常に耳を気にしていないか(頭を振る・手足で掻き毟る)、耳の臭いが変わっていないか、耳の入り口に何か付着していないかなど おうちでの様子の観察はなかなか難しいかもしれません。しかし僕たち病院スタッフは来院時しか状態をチェックできません。また、来院時には緊張のため、症状を隠してしまうどうぶつ達も多くいます。 いちばん状態をわかってあげられるのは飼っている方です。言葉の話せないどうぶつ達を治療していくために、状態を代弁していただく必要があります。そのためにも普段からよく様子を見てあげ、異常を見抜く力を養う必要があるのかもしれません。 下痢や嘔吐、血尿などの症状で来院される際には便や尿を持参していただくと検査にスムーズに検査運びます。便はビニール袋などにいれて水分が飛ばないように、尿はきれいなビニール袋か、清潔な蓋のできる容器に入れて持参ください